紀元節  皇紀2672年 2月11日

 
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イザナギという権威ある神が、その妻イザナミと共に「天の浮橋」の上に立った。
イザナギは、眼下に横たわる海面を見降した
やがて彼は暗い海の中に、宝石を散りばめた槍をおろした。
 
その槍をひき戻すと、槍の先から汐のしずくが落ちた。
しずくが落ちると、次々に固まって、島となった。このようにして日本誕生の伝説が生まれた。

またこの伝説によると、イザナギは多くの神々を生んだ。その中の一人に太陽の女神があった。
女神は孫のニニギノミコトを地上に降りたたせ新しい国土を統治することを命じた。

ニニギノミコトは大きな勾玉と、神聖な剣と、青銅の鏡の三つを持って九州に来た。これらはすべて、彼の祖母から贈られたものであった。

これら三つの品物は、今日もなお、天皇の地位の象徴となっている。
ニニギノミコトにはジンムという孫があって、この孫が日本の初代の統治者となった。それは、キリスト紀元前660年の2月11日のことであった。

 何百年もの間、日本人はこの神話を語りついできた。この神話は、日本人もその統治者も、国土も、神々の御心によって作られたということの証明に使われた。現在のヒロヒト天皇は、ジンム天皇の直系(Direct Line)で、第124代に当たるといわれる。かくして日本の王朝は、世界で最も古い王朝(dynasty)ということになる。

参考「世界に生きる日本の心」名越 二荒之助